第42回 新しい憲法をつくる国民大会 平成23年5月3日 牛込箪笥区民ホール
大会プログラム
開会 |
午後1時 司会 高津優介
(大会実行副委員長) |
国歌斉唱 |
(1回) |
開会の辞 |
「皆さん、日本国再生へ、立ち上がりましょう!」
堀 渉 国民会議・理事長(岸信介元総理秘書30年) |
会長挨拶 |
「大震災対策、尖閣事件などの侮りは、憲法問題!」
清 原 淳 平 国民会議・会長 |
記念講話 |
「危機管理・安全保障と憲法改正」
高乗正臣先生 (平成国際大学大学院教授、憲法学会理事長) |
来賓講話 (発言順)
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秋元 司先生 前参議院議員・元防衛大臣政務官(自民)
中川雅治先生 参議院議員・沖縄及び北方問題特別委員長(自民)
下村博文先生 衆議院議員、元内閣官房副長官(自民)
桜内文城先生 参議院議員・予算委員、党政調副会長(みんなの党)
平沢勝栄先生 衆議院議員・自民SC法務大臣、元内閣副大臣
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大会決議 |
橫川(よこがわ)清和(大会実行委員) |
閉会の辞 |
重田典子(大会実行委員長・国民会議理事) |
万歳三唱 |
竹内雄一郎(高崎経済大学名誉教授、当団体理事) |
※肩書は、平成23年5月3日時点による。
大会風景
今年の国民大会は、3月11日の東日本大震災・大津波・原発事故が発生する国難があり、一時は本年の大会の延期も考えた。しかし、その後、政府の対応が遅れているのを見て、当団体が以前から現憲法への新設を提案していた、「国家緊急事態宣言規定」「広域災害における首相の指揮権明記」を痛感し、本年は「危機管理・安全保障と憲法改正」をメインテーマとして開催した。盛会であった。
当日は、大手テレビ局も取材・放映。新聞各紙も記事を掲載してくれた。
堀渉国民会議理事長 開会の辞
(岸信介総理秘書30年)
大震災犠牲者への黙祷後、緊急事態への対処条項がない現憲法の問題点を指摘し、憲法改正の必要性を訴えた。
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清原淳平会長 会長挨拶
(昭和54年に岸信介元総理から、当団体ほか3団体の実務を委嘱さる。)
この日は、大地震・大津波・原発事故という国難に救済対策が遅れたのも、諸外国が、広域災害や侵略に際し、非常事態宣言規定とともに、行政トップが総指揮をとる旨の明記があるのに、日本国憲法には規定がない。憲法を改正し、条文を明記すべきだ、と力説した。
そして、清原淳平会長は、外国憲法条文を例証に上げ、日本国憲法に掲げるべき条文も示した。続いて、会長は、昨年秋、尖閣諸島海域での中国漁船の衝突事件やロシア大統領の北方領土への上陸など、海外から日本が侮りを受けるのは何故か、と提起。それは、憲法第9条に、軍を持たない、武力を行使もしない、交戦権もないとあるのを知っているからだ、と第9条改正を訴え、その掲げるべき、条文の文言を示した。
動画1 動画2 動画3
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高乗正臣先生 記念講話「危機管理・安全保障と憲法改正」
(平成国際大学大学院教授・憲法学会理事長、当団体に御協力下さる憲法学者)
清原会長の危機管理規定を憲法に明記すべき意義を論理づけ、そして、第9条は、解釈で補う限界を超えてきている。今回の広域災害に加え、領土・領海侵犯への対処のためにも、今こそ、国民も議員も、第9条の条文改正に、真剣に取り組むべき時期に来ている、と力説された。動画1 動画2
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秋元司先生 講話
(前参議院議員・元防衛大臣政務官・沖縄北方特別委員)
震災や災害が起きると自衛隊が献身的に救援活動をしている。それだけに、あいまいな自衛隊という名称ではなく、憲法改正して、ハッキリ軍隊と明記すべきである。北朝鮮による拉致、尖閣諸島での中国とのトラブル、ロシア大統領の北方領土上陸など、外国から侮りをうけないためにも、第9条は改正すべきだ。
捲土重来を祈る。動画1 動画2
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下村博文先生 講話
(衆議院議員・文部科学委員会理事・自民党SC文部科学大臣、元法務委員長・内閣官房副長官。東京11区)
与野党による衆参ねじれ現象が何年も続いて、審議が捗らず、国民もイライラしている。そこで、国会を一院制にする憲法改正を推進したい。また国会議員の数も3割削減する。そうすれば、今回のような広域災害にも、スピーディな危機管理対処ができる。動画1 動画2
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桜内文城先生 講話
(参議院議員・法務委員会理事、みんなの党政調副会長)
当国民会議の第3代会長を務めて下さった櫻内義雄衆議院議長の御孫娘のご主人様なので、今回の御出席は、大層感慨深い。憲法はそもそも、国民の生命・自由・財産を守ることを最大の目的とするものだ。国軍を持たず武力も放棄するという第9条は、それに適うであろうか。私は憲法改正をライフワークとする。動画1 動画2
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中川雅治先生 講話
(参議院議員、沖縄及び北方問題特別委員長。自民党憲法改正推進本部副会長。元参議院文教科学委員長・環境事務次官)
現行憲法は、非常事態対処規定がない。もし、今回の大震災で国会が解散されていたらどうなるか考えてみても分かることだ。日本も独立国家である以上、憲法を改正し、国家緊急事態対処規定を置き、その下に各種対処法律を整備する必要がある。参議院東京都選出。動画1 動画2
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平沢勝栄先生 講話
(衆議院議員・法務委員会理事・自民党SC法務大臣、元内閣府副大臣、東京17区)
今回の大震災は、自民党でも難しかったと思う。しかし、自民政権であれば、まず指揮系統をはっきりさせていた。民主政権のように、役人の使い方も知らず、ただ跳び廻って怒鳴り散らしてはダメだ。今回の大震災で分かったことは、現憲法に非常事態規定がないことだ。早急に改憲すべきである。
平沢議員はさらに、すでに国民投票法で、衆参に憲法審査会が置かれることになっているが、民主党政権が応じてこないため、衆参いずれも開かれていない。今の民主党政権の最大の特徴は、どういう国家を造ろうかという国家観がないことだ。そのため、しっかりした憲法を造ろうという考えが、起こるはずがない。民主党も、まず国家観を固めないと、日本を滅ぼすことになる、と熱弁を揮われた。
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橫川(よこがわ)清和実行委員 大会決議(案)の朗読
(国民会議・大会実行委員)
橫川氏は二松学舎大学在学中からの同志で、20年間にわたり、この5月3日の国民大会に協力して下さっている。教育者だけに、映写技術に長じているため、毎年、テレビ局に交じって、党大会の模様を終日撮影して、数十年にわたり当国民大会の記録づくりに貢献した。そこで今回は大会決議(案)の朗読を担当。万雷の拍手をもって、大会決議は承認された。
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重田典子大会実行委員長 閉会の辞
(大会実行委員長・国民会議理事)
参会者、国会議員、学者、同志に、心から感謝を表明した。
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竹内雄一郎先生 万歳三唱
(高崎経済大学名誉教授・国民会議理事)
憲法を改正して、日本国を再生しようと呼びかけ。当団体理事の音頭により、会場から、日本再生を誓って、万歳三唱が沸き起こった。
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各講演に拍手する聴衆の皆さん
この5月3日という日は大連休のど真ん中で、行楽などで参加しにくい時期にもかかわらず、今年も、こうして沢山の方々が御参集下さった。そして、登壇発言者も、それぞれの立場から熱弁を揮われたので、聴衆もそれに応え、折々、拍手が湧いた。ご参加下さった同志の皆様に、この場を借り、心から、感謝を申し上げる。
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午前9時半、ロビーで大会実行委員による打合せ会。当国民大会には、こうして裏方を務めて下さる同志の方々によって成り立っている。
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高津優介大会実行副委員長 司会 緊張しながらも、初めての司会進行を務めた。
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大 会 決 議
一、東日本における大震災・大津波・原発事故は、正に国難ともいうべき事態である。
こうした広域災害に対しては、地方自治体任せではなく、即座に政府が対応すること
が必要である。国会・政府は、それを、憲法に明記すべきである。
一、また、広域的な大震災・大津波・原発事故など、国家緊急事態の場合は、緊急事
態宣言・危機管理規定を憲法に新設すると共に、その命令・指揮権が行政のトップ
たる内閣総理大臣にあることも、憲法に明文の規定を置くべきである。
一、尖閣諸島海域での中国漁船の日本巡視船への衝突、これへの日本政府の対応
は、諸外国から軽侮を受けた。そして、ロシアの大統領・副首相・国防相の北
方領土上陸、また、韓国も竹島での実効支配を強めるなど、侮りを受けている。
一、その原因は、日本国憲法第九条に、『武力の行使は、・・・永久にこれを放棄す
る。』『陸海空軍その他の戦力は保持しない。』『国の交戦権は認めない。』とあ
り、それぞれ自国語に翻訳して、「日本の領土を侵しても、日本は何もできない」
ことを知っているからである。日本は早急に憲法を改正すべきである。
右、決議する。
平成23年5月3日
第42回 新しい憲法をつくる国民大会
(=自主憲法制定国民大会)
※原文は縦書きだが、ここは横書きとした。