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開会の辞「今年の国民大会の意義!」 重田典子・国民会議理事・事務局長・国民大会実行委員長
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会長講話「独立国の体裁をなしていない日本国憲法!」 清原淳平会長
前半で、15世紀以降数世紀、大国は植民地獲得戦争に明暮れ、植民地が沢山できた。18世紀頃から、植民地にも「憲法」を認めるようになる。しかし、植民地憲法の特色は、「軍事権と外交権を認めないか制約するもの」だ。したがって、独立国の要件は「他国に従属しない外交権を持ち、自らの国は自ら守る体制を有する国である」ことを、配布資料にて詳しく論証。現行憲法第9条の中心は、「陸海空軍の不保持」「武力行使の永久放棄」「(独立国には認められている)交戦権の否認」であり、これでは、独立国の体裁とは言えず、植民地憲法の様相である。また、国家は、平常時ばかりではなく、大震災や侵略など非常時も発生する。独立国は、平時の規定とともに、非常時の規定も置いている。占領下に作られた現行憲法は、平常時も非常時も占領軍が対処することから、常備兵力規定・非常事態諸規定もないことを指摘・解説した。
後半は、では、今の「独立国の体裁をなしていない日本国憲法」に「独立国の要件」を付与するには、どう改正するか。現憲法のように第9条一カ条では、却って解釈改憲を生み混乱する。誤解を生じないよう、むしろ5~6ヵ条にわたり、詳しい規定をおくべきで、その方が、国民も安心できるとして、いまの第9条に代えておくべき規定の見本として、4カ条(各条数項)を明文をもって具体的に提示した。
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記念講話「憲法改正3つの論点」 高乗正臣先生 (平成国際大学副学長、同大学院教授、憲法学会理事長)
当団体は岸信介創立会長の昭和54年秋以降、毎月、自主憲法研究会を開き、前半は国会議員から改憲意見の開陳。後半は憲法学者による講義と改憲案の検討を行うのを常としてきた。毎年5月3日の憲法大会にも、何人もの国会議員が来賓講話されるほか、憲法学者が改憲問題について解説下さるのも、恒例としてきた。
高乗正臣先生の講演要旨──昨今、現行憲法第96条(改正手続)の要件が、余りに厳しくて改正できないことから、その要件を緩和する考えが提唱されており、それは結構なことだが、この96条の緩和だけだと、国民に不必要な疑念を抱かせる恐れがある。そこで、私は、この第96条の改正に加えて、憲法改正に最も重要と思われる3つの論点を、本日は提起したいと思う。
その第1点は、先ほど、会長からお話があった「第9条をどう改正するのか」という点。第2には、新憲法で「わが国の国柄をどう明記するか」という点。第3点は「人権保障と公益の調和をどうするか」という点。これを、第96条(改正要件)緩和に加えて、明らかにしないと、国民は不安になる、と考えるものである。まず、第9条について、いま、日本は、ロシアによる北方領土占拠、韓国による竹島実効支配、中国による尖閣諸島への圧力、そして北朝鮮による核実験とミサイル発射という、国家の非常事態と言っても過言ではない事態にあり、先ほど清原会長が指摘したように、第9条を、当然、真っ先に議論すべきである。(拍手)
第2点は、わが国の国柄の明記です。学者の中には、わが国の元首は内閣総理大臣あるいは内閣そのものとしたり、わが国は共和政体であると説く学者もいるので、わが国は立憲君主制を採用する国家であることを明確にすべきである。第3点は、人権保障と公益との調整問題。戦後の憲法論議では、国家は権力装置として悪であり、国民の人権保障が万能であるかのように解釈され弊害を生じているので、人権と公益との間をどう合理的に調整するのか。この基本的な3点は、第96条改正を進めるに当たり、明らかにすべきだ、と説かれた。
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来賓講話「真っ直ぐな国の背骨を!」 中川雅治先生 講話
(参議院議員、憲法審査会幹事、自民党 政調副会長)
現行憲法施行後60年経過したが、一度も改正できないできた。いま、安倍総理は、堂々と改憲の必要性を訴えている。憲法は「国の背骨」だ。背骨を正すには、右も左もない。北朝鮮の核とミサイル。中国の尖閣諸島への圧力。韓国の竹島実効支配。ロシアの北方領土支配。今の周辺事態、第9条改正も避けては通れない。憲法審査会で検討を進めてゆきたい。
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来賓講話「わが党は改憲に賛成だ!」 桜内文城先生
(衆議院議員、日本維新の会・財政金融委員会理事)
第96条を改正すべきだ。なぜなら、改正要件が厳しすぎて、一回も民意を問うこともしていない。制定過程も問題だが、内容的にも問題が多い。第97条〔最高法規〕も英文と対比すると誤訳がある。第41条の統治機構も見直すべきだ。現憲法は個人尊重を強調し過ぎだ。個人は家族あって成り立つ。自主憲の新憲法案が、家庭の尊重を掲げたのは正しい。
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来賓講話「衆院と参院を一院制に!」 小野次郎先生
(参議院議員、みんなの党 国会対策委員長代理)
みんなの党は、良いものは守り、変えるものは変える主義だ。自主憲法も衆参一院制だが、わが党も同じく、衆院・参院を一つにして一院制にする考えだ。第96条〔改正要件〕は、改憲を提案する国会側が3分の2で、決定投票する国民側が過半数と、決定権者より、提案者の方がハードルが高いのはおかしい。発議が著しく難しい第96条は改めるべきだ。
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来賓講話「独立国並みの国際貢献を!」 秋元 司先生
(衆議院議員、自民党 国会対策副委員長、元防衛政務官)
憲法改正を政治闘争の道具ではなく、国のあり方を見据え、改憲へ政治決着する時が来た。第96条〔改正手続〕に、3分の2の発議があるために、国会だけの議論で、国民が参加できない。改めるべきだ。日本も、PKOなど国際貢献に参加しているが、自衛隊は「軍」ではないため、各国の正規の活動から外され、その庇護を受けての活動しかできない。
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来賓講話「国民自らの手で改憲を!」 櫻田義孝先生
(衆議院議員、元内閣府金融・経済財政政策担当副大臣)
憲法改正は、わが自民党だけではなく、日本維新の会、みんなの党も、改正を党是としている。この時期を逃せば改憲は難しい。政治家をしてタイミングの重要性を痛感する。国民の皆さん、日本人自らの手で、憲法を創るチャンス到来である。そのために、ともに手をたずさえ、総力を結集して、憲法改正を実現しようではありませんか!
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登壇発言者の講話に拍手する聴衆の皆さん
以上掲載のように、本日の登壇発言者の講話は、それぞれに特色があり、大層、聞かせる内容であったので、当日参加の500名の方々は、ほとんど途中退席もなく、最後まで、熱心に聴いて下さった。また、折々、それぞれの熱弁に対して、熱心な拍手を送って下さった。登壇発言者と同じ志をもって、丸半日、この憲法大会に参加下さった皆さまに、心から感謝の意を捧げる。
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大日方鴻介国民会議理事 大会決議(案)の朗読
(国民会議理事、書道家、日本春秋書院院長)
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「大会決議」の伝達式
満場一致をもって可決された「大会決議」は、舞台壇上の前面に出て、朗読した大日方鴻介・当国民会議理事、書道家、日本春秋書院院長より、清原淳平・当国民会議会長に手渡され、その後、清原淳平会長より「只今、皆さんにより、決議されましたこの大会決議は、政府、国会議員、その他、各方面に伝達いたします」との宣言があり、そこで、ふたたび会場の皆さまの拍手をいただいた。
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一、私どもは、当団体の創立者・岸信介総理の「現行憲法の合法的改正」という方針・指導に従い、数十年にわ
たって、毎月、憲法改正の研究会を開いて研究を重ね、改憲案を起案し、毎年五月三日には、国民啓発の
大会を開催してきた。
一、私どもは、憲法改正こそ、最大の国家的課題と考え、熱心に取り組んできたが、半世紀にわたり保革伯仲が
続き、時々の総理が就任記者会見において、「自分の内閣では改憲しない」と表明する中でも、それに堪えて
改憲運動を続けてきた。
一、国民は、平成に入ってから、一国平和主義では国際社会に通用せず、国際協調の必要を認識し、マスコミが
世論調査をすると、六割前後が改憲ないし改憲志向の意向を表明した。しかし、それでも、政界は積極的には
中々動かなかった。
一、ところが、平成二十二年に尖閣諸島での中国の侵犯、翌年三月十一日の東日本大震災・大津波・原発事故
で、国民は、国家非常事態への対処を強く認識した。そして、第二次安倍内閣が発足し、安倍総理は堂々と
憲法改正を主張している。
一、戦後六十五年、ドイツは法と現実とを合致させるため五十八回も基本法を改正している。日本は一度も改正
していない。改正すべき個所は、当団体が指摘してきたように沢山あるが、まず、改正の困難な改正手続から
緩和すべきである。
右、決議する。
平成二十五年五月三日
第四十四回 新しい憲法をつくる国民大会
(=自主憲法制定国民大会)