外国での「独立主権国家の条件」と日本国憲法の差異! 

清原淳平会長

講話日:令和5年9月21日(木)

清原淳平会長

講演要旨


 憲法構造を知るには、歴史の差異を知る必要がある。欧州では、古代から戦争に次ぐ戦争。中世も、絶対専制君主国家間による戦争の繰り返しであった。近代に入ってから、思想家による天賦人権説を根拠に、住民が立法・行政・裁判の三権に参加するようになり、基本的人権保護の契約として憲法をつくった。近代になって、政治体制は民主主義をとっているが、その中でも3通りに分かれており、混乱が続いている。日本は、古代は天皇を中心とした中央集権国家であり、中世に入り武家が政治を担ったが、権威は変わらず天皇が持っていた。天皇家と国民が対立関係にあったことは一度もない。明治憲法制定時も、明治天皇は天皇君主制にためらいがあったそうだが、伊藤博文が押し切った。結果、統帥権規定から軍部の独裁を招き、第二次世界大戦に敗戦し、現行憲法が出来た。この憲法をどう改正するかが今後の課題である。

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