私の日頃の政治信念、そして憲法改正問題
講話日:平成23年12月22日(木) 小坂憲次先生
参議院議員・参議院憲法審査会長、 |
講演要旨
清原淳平会長により、小坂家は、長野県長野市を中心に、長年にわたる名家で、4代にわたって国会議員を務め、特に私たち昭和生まれの人間には、御父上・善太郎衆議院議員は、戦後の混乱期に、吉田茂総理の信任厚く、外務大臣等々の要職を歴任。その跡を継いだ憲次先生も、衆議院では文部科学大臣等、参議院では自民党幹事長等を務め、特に、本年(平成23年)11月から与野党の委員も選出されて、審議が始まった「参議院憲法審査会長」に就任されたので、今回、是非にと御願いして、御講話いただくことになったとその趣旨と、憲次先生の経歴紹介があり、お話に入った。
その要旨は、衆議院議員で議院運営委員長を務めていたので、その当時に、いまの憲法審査会の規定づくりを行った。そして、これから本格的にというとき、あの政権交代で自民党が大敗した際に私も落選をしたが、しかし、その一年後の参議院議員選挙に出馬して全国区比例代表で当選し、参議院自民党の幹事長を経て、現在、開会された「参議院憲法審査会会長」を務めている。憲法改正には、衆参各議院の総議員の3分の2以上で発議する必要があり、ハードルが高く、一党が改憲案を出しても、なかなかうまくゆかないのが実情だ。現在は、基本的人権尊重主義はじめ三原則と18項目の付帯決議が、参議院憲法特別委員会で了承・決議された段階だ。
自民党は、平成17年にまとめた憲法改正案をさらに補正して、平成24年4月28日までに、新憲法改正案を作成する予定である。しかし、その改正の内容となると意見が分かれるので、各種改正点を一括して発議すると、一部分に反対が出ると全部ダメということになるので、改正点の一カ条ずつ審議することも、一つの方法と考えている。憲法改正の実現には、いくつもの隘路があるが、それを乗り越えて、良い憲法改正案をつくり、国民に提示して御理解を得たいと考えている、と解説されました。そして、いくつかの質疑にお答えくださり、憲法審査会の会議があるため、退席されました。
そのあと、出席会員からの質問に、高乗正臣憲法学会理事長、清原淳平会長、小林正理事(元参議院議員)が、約2時間にわたり、懇切にお答えし、和やかな雰囲気の中、当日の研究会を終了した。